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DONの落書き部屋

「Muv-Luv 小説」
第二部

郷愁編 1話

 
 ―――そこには何も無かった。

 あるのは雄大に聳え立つ山々と黄金色の稲穂で煌く草原の海。
眼前に広がった世界は季節によって様々な色合いを映し出し、人の手では表現し切ることの出来ない美しきコントラストを描き続ける。そこはBETA大戦によって世界規模で環境が破壊されている中であっても、まだ日本の美しき自然が織りなす四季を享受できる数少ない場所だった。
 だが・・・目に映る景色は四季を通して移り変わりはするも、変化の無い世界は様変わりを続ける世間から隔絶された感は否め無い。故にどんなに美しき場所だとしても、見る人によっては息が詰まる閉塞感を感じさせる世界だった。

 ―――そこに彼女を熱くしてくれるものは何一つとして無い。

「本当に行くんかい? 今だったらまだ・・・」

「お祖母ちゃん、私が自分で決めたことを今更止めるなんて言うはずないでしょ?」

 だからか、彼女は故郷から離れることに躊躇いは無かった。
 見送りの際、不安そうな顔を見せる祖母へ彼女は珍しく笑って答えた。
 それは自分の身を案じてくれた祖母へ、彼女が出来る唯一の気遣いだったに違いない。

 ――――1980年。
 この年、帝国議会は30年前に撤廃された徴兵制度を再び制定した。その理由がユーラシア大陸で繰り広げられている戦争によるものだと国民の誰もが周知していた。
 海の向こう側の話だとしても、政府による緘口令が敷かれていたとしても、世界中に蔓延する不安と恐怖は疫病のごとく人伝に伝染し、それが人々に『徴兵』の義務を納得させる理由になっていた。
 だが、それから数年の月日が経ち徴兵が世論の常識となっていたとしても、まだ十代半ばの孫娘を戦争に送り出す祖母の心情は複雑な思いで渦巻いていたのだろう。息子夫婦の忘れ形見を軍に取られる悔しさ、だがその一方で御国のため、心酔する陛下や殿下の尖兵となることを自ら選んだ孫娘を誇らしくも思う気持ちの間で。

「――――静流、体には気をつけるんだよ」

「うん、お祖母ちゃんも無理はしないで」

 そんな祖母の気持ちとは裏腹に、彼女の心境は酷く冷めきっていた。
 愛国心と呼ばれる気持ちが無いと言えば嘘になるが、その気持が人よりも遥かに薄いことを彼女は自覚していた。 彼女は国のためでも、国主のためでも、ましてや家族のためでもなく、ただ現状に変化が欲しいがために徴兵に志願したのだ。
 年老いた祖母を残していくことは気がかりだが彼女には妹がいた。
 もし万が一自分に何かあったとしても妹がいる。 全てを押し付けるようで悪いが、後に生まれたものの運命と思ってもらう他無い。

「――――奏海のこと、宜しくね」

 彼女は年齢に似合わず、酷く聡明で、酷く冷めきった娘だった。
 彼女には目的と呼べる明確な物は無く、あるのは退屈な今を変えたいと思う些細な気持ち一つ。
 その思い一つで命の損得勘定を済ませ、軍の士官学校へ行くための切符を手にした。
 異常だと、常識の範疇に縛られた人間は思うだろうが、軍属になれば家族へ様々な恩賞が出るのも事実だ。
 自分が軍に入ることで自分達姉妹を育ててくれた祖母に少なからず恩返しができる。彼女は酷く聡明で酷く冷めきっていながらも・・・周囲への最低限の配慮を欠かすことはなかった。 例えソレが利己的な考えの裏付けがあったとしてもだ。

「勿論だよ。あの子のことは心配しなくていいからね・・・ それよりもお前のほうが・・・」

「お祖母ちゃん、私は大丈夫だから・・・ 何かあったら彩峰さんのところに行くから心配しないで」

 大陸に派兵した父が死んだ後、何かと面倒を見てくれた人の名前を口にする。
 確か、父と士官学校時代の同期だったとか、

「―――じゃあ、行ってきます」

 駅に汽車が到着し、短い別れの言葉を残して彼女は汽車へ乗り込んだ。
 汽車の中には彼女と同じような境遇の少年少女の姿が何人もあった。自らが選んだ道とはいえ、今後訪れるであろう我が身の行く末に不安を感じているのか、皆押し黙って暗い雰囲気を醸し出していた。

「――――」

 彼女は彼らの姿を一瞥して空いた席へ座った。
 10代半ばの娘が持つにはあまりにも少ない手荷物を膝の上に置くと、ゆっくりと汽車が動き出し車窓に映る故郷の風景が横へ流れ始めていく。
 これで見納めかもしれない。 そう考えるも感慨深く思う程では無かった。
 汽車が速度を上げ、見慣れた河川や田畑を通り過ぎて行く。
 郷愁も感傷も感じぬままに、彼女は最後に車窓から離れ行く故郷を振り向いた。



 ―――だがやはり、そこに彼女を熱くしてくれるものは無かった。








郷愁編 かれの周囲は動きだす


 2001年8月11日
 オホーツク海洋上 妙高艦内 営倉

 目を覚ました静流の瞳に映ったものは、故郷の風景とは程遠い殺風景な鋼鉄の天井だった。 混濁する意識の中、静流は自分がうたた寝をしていたことを自覚し、過去を思い返していた自分を笑った。
 重厚な鉄板で囲まれた狭苦しい室内。窓も無く無機質な蛍光灯が唯一の光源たる此処は、夢で見た日の当たる故郷とはまるで別世界だった。

 何故今になって故郷の風景を夢に見たのか?
 10年以上前に飛び出したきり一度も戻ったことの無い故郷。 妹からの便りで故郷の様子は大まかに把握しているが、今日まで一度も足を向けること無く過ぎてしまっている。
 戻る理由など無い、むしろ戻ることなど出来ないと彼女は思っている。
 故郷を捨てて軍属になり、あの眩しかった世界とは程遠い世界で生きてきた自分が、今更戻ることなど出来るはずもないと。
 志願して選んだ道とはいえ、これまでの人生は得るモノよりも、失うモノのほうが遥かに多すぎた。 士官学校で寝食を共にした同期、敬愛すべき上官、守りたかった部下たち、そして人としての感情や道徳。それら多くを失い拭い切れない血で塗れた自分が、暖かな故郷の下で微睡むこと等できようも無い・・・
 そのことを不幸と思う気持ちは無い。 あの幼き日に自らが選び選択したのだ。 稚拙な動機だったかもしれないが、故郷の環境に馴染めなかった自分が選んだ結果が今だ。
 妹は既に結婚し二児の母になったと聞いている。 妹と同じように港湾の官職にでも就ける大人しさがあれば違った人生があったかもしれないが・・・

「――――それができれば苦労しないか」

 誰に言うでもなく彼女は自嘲気味に笑った。
 無意識に胸ポケットに手を伸ばすも、煙草は営倉に入る際に没収されていた。口寂しさを覚えつつ、どこぞのグラサンに煙草の量が増えましたねと言われたことを思い出し、この機会に禁煙するのも有りかと彼女は前向きに考えることにした。
 手持ち無沙汰を誤魔化すように虚空を見上げていると、唯一外に繋がった重厚な扉を叩く控えめな音が室内に響いた。

「――――三澤大尉、よろしいでしょうか?」

 聞き慣れるほど聞いたわけではないが、知っている声が分厚いドア越しに聞こえてくる。
 是非も何も、こちらに拒否権があるわけでも無いのに聞いてくる彼女の律儀さに嘆息し、静流は入室を促した。

「どうぞ、鍵はかかっておりませんよ」

「・・・失礼いたします」

 皮肉に反応することも無く、声の主はドアを開けて中に入って来る。
 カツンっとヒールが硬い床を叩く音が狭い室内響き渡る。 簡易ベッドに寝転んでいた静流は気だるげに身を起こして営倉に入ってきた麻香に向きあった。
 海軍特有の目の覚めるような白い制服が視界に入るが、微睡みの中にあった静流はボディラインをはっきりと浮かび上がらせるこの制服を女性士官に着用させるのを決めた奴は間違いなく変態だと、場違いな感想を抱いてしまった。

「少子化対策の一貫と言えば聞こえはいいか・・・」

「何かおっしゃいましたか?」

「いえ、独り言です・・・・私に何か御用でも? 金谷大尉」

「ええ、ですが三澤大尉こそ私に何か聞きたいのではないですか?」

 入室して来た麻香は凛とした態度で質問を質問で返してくる。
 彼女の言うとおり、確かに静流は麻香に聞きたいことが山ほどある。 カムチャッカで行われた戦闘の行方、こうして営倉に放り込まれている自分の処遇・・・・そして部下達の安否。
 我を忘れて取り乱し、麻香に答えを縋れればどれほど楽なことか。

「――――金谷大尉からお先に、私の話は後で結構ですので」

 だが、そんな事をして何になる? 情報は必要な時に必要なモノだけが与えられる。それが軍の常識である以上、見苦しい姿を晒しても何の意味も無い。
 静流にそう促された麻香は表情一つ変えること無く小さく頷き、被っていた制帽を手に取り扉から半歩横にそれた。

「私の質問も個人的な内容ですので、先にこちらの方のご用件をお聞きください」

 そう言われて静流は初めて麻香の後ろに自分たち以外の第三者がいることに気づいた。
 ソコにいたのは軍艦には似つかわしく無いソフト帽を目深に被ったスーツ姿の男だった。




 同時刻
 妙高艦内 医療区画

「脈拍、心拍共に正常・・・眼球運動に反応・・・・・・では質問します。貴女は自分が誰なのか分かりますか?」

「――――」

「・・・質問を変えます。貴女の名前を教えてください」

「――――ま・・・なみ・・・です」

「結構。では真奈美さん。貴女は此処が何処だか分かりますか?」

妙高付きの軍医によってベッドに横たわった真奈美に繰り返される質問の数々。真奈美は辿々しくではあるが軍医の言葉に受け答えはするも、虚空を見つめる瞳からは一切の輝きが失われていた。艶やかな栗色の髪はボサボサに乱れ、コケた頬の上には黒黒しい隈を作り、僅かな時間で一回り以上も年老いてしまったかのように見える少女の姿は凄惨の言葉だけでは片付けられないほど痛々しいものだった。

「貴女は昨日自分が何をしていたか思い出せますか?」

「――――わた・・しは、ソ連・・・・の基地で・・・ソ連の・・・」

「真奈美さん、ゆっくりでいいんですよ。 落ち着いてゆっくりと答えてください」

そう優しく声を掛ける軍医だが彼が行っているのは診療治療でもましてや精神鑑定でも無い。
立ち会いである葵は、作戦行動中にMIAとなった栞について、また99型砲の使用についての事情聴取であるこのやり取りを黙って見守ることしか出来なかった。当時の状況確認等、葵が搭乗していた壱型丙やユウヤの弐型のログで確認すれば事足りる話だが、形式的な手続きの一つとして真奈美への聴取が必要なのは彼女も理解している。

「――――警報がなって・・・皆で逃げようとして・・・・そして・・・・そして・・・・」

だが理解をしていも、痛ましい姿の真奈美に不躾な問いを続けるのは葵にとっても苦痛でしかなかった。

「――――そして?」

「BETAが来て・・・・皆で戦って・・・・私は不知火の中で何も出来なくて・・・・そしたら隆さんが・・・・隆さんの足が・・・・」

 現実を事実として受け入れたからか、真奈美の枯れた瞳に大粒の涙が浮かぶ。
 思わず葵が顔を伏せた瞬間――――

「あぁぁぁぁぁああああアアッ!! 近寄るなッ!! 皆に近寄るなぁぁぁあッ!!」

 感情のトリガーに触れたのか、それまでの様相を一変させて真奈美は叫び声を上げた。
 ベッドの上で髪を振り乱し半狂乱で喚く真奈美を葵は必死になって抑えようとするも、衛士として訓練を積んだ少女の体は見た目の細さからは信じられない膂力で彼女を突き飛ばした。

「城崎中尉下がって!! 君、鎮静剤の用意を!!」

「待って下さい!! 既に彼女には規定値以上の投与を・・・・・・」

「打たなければ彼らの手を借りる事になります!! それは中尉の望む処では無いでしょう!?」

 軍医はチラリと医療室の入り口に待機するMPに視線を向ける。葵は口惜しそうに唇を噛んだまま一歩二歩と真奈美が暴れるベッドから離れた。

「殺してやる!! お前ら全部殺してやるッ!! 殺す、殺す、殺す、殺す、殺す!! あぁぁぁあああああああッ!!」

 叫び続ける真奈美は葵の知る彼女では無かった。
 血走った目からは止めどなく涙が溢れ、口から泡を吹き出しながら呪詛の言葉を紡ぎ続ける少女の姿は、過去に見た愛くるしい姿とは似ても似つかないほど凄惨なものだった。
 掛ける言葉も、少女の姿を見続けることも出来ない葵は、漏れそうになる嗚咽を噛み殺し逃げるように医療室を後にした。

「はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・うぅ」

 狭い艦内を抜け出し、デッキにある手すりを掴んだと同時に葵は力なく崩れ落ちた。
 助けてと、叫びたかった。
 誰か助けてと、声を出して叫びたかった。
 しかし今の彼女に頼れる人は誰もいない。 こんな時いつも助けてくれた人は今尚生死の堺を彷徨っている。 そして友達だったと気づいた彼女もいない。

「うぅ・・・・・・栞・・・」

 我知らず口から彼女の名が漏れる。
 彼女ならこんな時にどうしただろうか?
こんな逆境など笑い飛ばして精力的に動いたのだろうか、それともただ諦めること無く黙々と皆の安否を祈るのだろうか。

 ――――だが彼女はいない、もう何処にもいない。

 自分たちがこの艦船に収容された後、帝国艦隊は即座にソ連領海から離れることを決定した。
 BETAに襲撃されたц03前線補給基地は今尚ソ連軍より面制圧の砲撃が続けられている。 迅速に行われた後方基地からの戦力供給により、突如として出現した光線級への光線級吶喊が順調に進んだそうだ。 光線級の排除が済み航空戦力が投入された基地はBEAT諸共は灰燼に帰すに違いない。

 そんな場所で栞が生き残る可能性などあるはずが無い。

「う・・・うぁぁああ」

 嗚咽が漏れる。
 必死になって堪えていたのに、涙が溢れてしまう。
 何が間違っていたのか? 何故、彼女を残して自分たちは逃げてしまったのか。
 仲間だと、友達だと、親友とすら思い掛けていた彼女を自分は見捨ててしまった。
 軍に関わる前、軍属として生きる覚悟を決めろと父や兄達に言われた。
 その覚悟とは何か? 友を見捨てる覚悟をしろとあの時彼らは言いたかったのか?
 ならば何故そう言ってくれなかったのか、どうして曖昧な言葉で濁したのか。
 出来る事なら逃げたい、こんな硝煙の匂い漂う場所から逃げ出して、もっと静かで穏やかな場所へ行きたいと心から願うのは罪なのだろうか?

「・・・・・・」

 溢れる涙をBDUの袖で拭いながら、彼女は無言で立ち上がる。
 それを望めば、自分にはそれを叶えるだけの力がある。
 仮初の平和かもしれないが、真奈美を前線とは遠く離れた場所へ離すことが出来る。
 何度もそれを実行に移すべきだと思い悩みながらも、今日まで何も実行せずただ流れに身を任せてしまった。それを後悔するも、したところで最早意味は無い。
 此処が岐路だ、此処で決めなければ、真奈美にとっても自分にとっても引き返せない場所まで行ってしまう。
 自分が動けば、正気に戻った真奈美に恨まれるかもしれない。
葵はそれを理解しつつ、頬は熱くとも冷えきった頭をフル回転させて今後の身の振り方を思案し始める。
 そんな彼女に・・・・・・声を掛ける人物がいた。

「――――探しましたよ、葵さん」

 不意に声を掛けられた葵が振り返ると、そこにはいつも通り穏やかな笑を浮かべた石井が立っていた。

「た、大佐。 どうして・・・・・・」

 かつての上司の姿を見て、葵はまだ目尻に溜まった涙を拭いもせず敬礼の姿勢を作った。

「おや、珍しいですね? 葵さんが私に敬礼をするなんて」

「そう言えば・・・・・・そうですね」

 石井の言う通り葵は彼に向かって敬礼を送ったことは数える程しかない。 軍規に反することだと承知しているが、彼の身の振り方がそれを容認してしまうのだ。
 人目を考えて反射的にしてしまった。葵はそう自分を納得させて敬礼を解いた。
 石井は珍しくそんな彼女の様子を茶化すことなく黙って見ていた。
 いつもと違った彼の姿に葵は戸惑ってしまう。 まさかとは思うが、先ほどの姿を見て彼なりに気を使っているのだろうか?
 そんな甲斐性がある人間には思えなかったが、もしそうだとしたら自分は彼の人となりを少し誤解していたのかもしれない。

「さて葵さん、お疲れの様子ですから簡潔にご報告差し上げます。 ――――皆さん、峠は越えましたのでもう大丈夫ですよ」

「――――え?」

 唐突に投げかけられた石井の言葉に思考が追いつかず間抜けな声を上げる葵。
 その姿を見た石井はやれやれと言った様子で小さく肩を竦め、浮かべる笑顔をより一層深くして言葉を続けた。

「随分と悪運の強い方々ですね。 まだ動かすわけにはいきませんが、容態は安定しましたからご安心ください」

「そう・・・ですか」

 漸く石井の言葉を理解した葵は大きく肩を落として項垂れる。

 幸運だったと、心からそう思う。
 目の前にいる男がいなければ隆たちの命は無かっただろう。
 一時身を寄せていた部所とは言え、来賓扱いだった葵は第参開発局の全てを把握してはいない。噂と朧気に聞かされている事実から、彼らの正体と目的を推し量ることは出来ていたが、その闇の中に積極的に関わろうとはしなかった。
 だが今回ばかりは話しは別だ。目の前に仲間を救う手段があるのに、それを躊躇い利用しなければ間違い無く後悔する。 彼らに借りを作ったことで今後の人生において大きなリスクになるのは違いないが、彼女は自身がとった行動に後悔は感じていなかった。

「ありがとうございます。 大佐のお陰で仲間が助かりました・・・・・・」

 絞るような声音で礼を告げるも、石井が言う皆に栞は含まれていない。
 真奈美だってそうだ、肉体的な怪我は生体移植と機械化でどうとでもなるが、精神的な怪我は彼らとて簡単に癒すことはできない。
 投薬と暗示による処理で誤魔化すことができるが、真奈美はソレを一度受けている。 強すぎる催眠暗示は治療とは逆に個人の心理に悪影響を及ぼし正常な思考の邪魔をしてしまう。
 それは衛士としてではなく只の人間としても障害が残ることを意味している。

「ふむ、なんだか妙な絵面ですねぇ・・・・・・葵さんが僕に素直に礼を言うなんて。 いつも通りもっと蔑んだ目で見てくださいよ~」

 などと石井はおどけた調子で言うも、葵は苦笑染みた愛想笑いを浮かべることしか出来ない。 石井は残念そうに頭を左右に振り、ずり落ちかけていた眼鏡を指で持ち上げた。

「――――葵さん、老婆心ながら一つだけご忠告しておきますよ」

 眼鏡を抑えているせいで表情は見えない。 だがその声音は先ほどと違い明るい調子から一変し、何かを言い聞かせるかのような静かなものだった。

「もっと気丈に振る舞うことを心がけなさい。 これから貴女が歩もうとしている道は一見平和に見えますが、実際には魑魅魍魎が跋扈する日陰の道です。 その道を歩くのに必要なのは他人を思いやる気持ちではない・・・・・・目的のためであれば例えどんなモノでも利用する覚悟が必要になります」

 ――――見透かされた。 葵はそう思いながらも、彼が語る言葉の重さに気づき視線を上げる。

「正直、貴女はあの一族に名を連ねるには優しすぎる・・・・・・ それが貴女の美点であり欠点でもありますが、今後はその優しさが間違いなく足枷になるでしょう。 捨てろ、とは言いません。 いつの日かまで、全てが終わったその時までは隠し抜きなさい。 で、なければ身内にすら足元を掬われ全てを失いますよ?」

 言葉の意味を理解し葵は小さく頷く。
 【笑い男】と揶揄された男が自分へ語る言葉は何よりも重く受け止める必要があった。

「善き人であろうと願う権力者は往々にして過ぎた理想を胸に抱きながら、それを利用され理解されないまま孤独の生涯を閉じる事になる。 その場しのぎの安っぽい志だけでは自分を含めた世界は何も変わりません。 自分にとって本当に必要なモノだけを残し、後は利用し捨て去る・・・その覚悟がありますか?」

「――――ご忠告痛み入ります。 ですが・・・・・・私は大丈夫です」

「結構。 その言葉を信じましょう・・・・・・どうやら、これからは葵さんと今までとは違った形でより深き関係となれそうですね?」

 薄い笑みを浮かべる笑い男の底は果てしなく深く、その本質を知ることは出来ない。
 相手は帝国の暗部を気楽に闊歩する化け狸、一介の小娘がその相手になるわけがない。
 自分がもう引き返せない立脚点に立っていることを自覚しつつ、葵はただ目の前にいる男を見据え続けるしかなかった。




2001年8月11日
 国連太平洋方面第11軍・横浜基地 地下13階 

「――――計画は順調ね。 よくもまぁそんなセリフが吐けたもんだ。 爺達がアンタを雌狐と呼ぶ理由がよく分かったよ」

 落胆と侮蔑が入り混じった男の声が薄暗い室内に響き渡る。
 不機嫌な態度を隠そうともしない男と相対して座る女性・・・国連軍横浜基地副司令官、香月夕呼は特に気分を害した様子も見せず、作り物めいた微笑を浮かべながら男の次の言葉を待った。

「カムチャッカで行った国際合同試験の内容は俺の耳にも入ってきている。 アンタがこしらえた玩具が随分と凄まじい戦火を上げたそうじゃないか? 国粋派の連中は分かりきった事だがボーニングの連中はもう少し利口だと思っていたよ。 今頃、作ってしまった貸しの取り立てを想像して震え上がっている頃だろうな」

「――――さて、何のことでしょうか?」

「今更惚ける必要は無いだろう? 99型砲のコアモジュールの出処が此処なんてことは業界では周知の事実だ。 何処から漏れた情報かは知らんが・・・・・・いや、違うな、アンタが意図的に漏らしたのか」

「――――」

「黙りか・・・ まぁいい、話では99型砲を含むコアモジュールはソ連軍基地に放棄されたそうじゃないか。 帝国が保有していた貴重なG元素を仮想敵国へ奪われる・・・アンタにとってコレが想定内の出来事なのか、もしくは想定外の事態なのか。 どちらにせよ第四計画の後援者達へ伝える言い訳は既に用意済みなんだろう?」

「――――その基地には確か派遣中のご家族がいたはずでは? ご心配ではないのですか?」

 質問をはぐらかすかのような夕呼の問いに、男はわざとらしく口笛を鳴らし皮肉げな笑みをより一層深めた。

「へぇ、アンタの口から人を思いやる言葉が聞けるとは思ってなかったよ。 どんな心境の変化だか・・・帝国に送った情夫が心配で思わず口から漏れ出たのか?」

「お戯れを。 彼とはそのような間柄ではありません」

「はっ、俺もアレとはそのような間柄じゃ無い。 利害関係が一致した元同居人だ」

「――――随分とドライな関係ですわね。 とても血を分けた兄妹の言葉とは思えませんわ」

「価値観の相違だな。 もっとも、アンタからも自身の姉達を心配する言葉が出るとは思えんが・・・まぁ御託はどうでもいい、悪いがウチはあんな玩具で誤魔化されるほど馬鹿じゃない。 欲しいのは明確な研究結果だけだ。 副産物を我物顔で喧伝し寿命を僅かでも伸ばそうなどと賢しいことは考えないことだ」

 その言葉を体現するかのように、男の着るスーツの胸元を飾る4対の菱型のバッジが僅かに煌めきを放った。

「これはこれは・・・私の知識を認め、後援者となった方々の代表に賢しいなどと呼ばれては心外ですわ。 私の知識が人類存続・・・・・・いえ、貴社の利益に貢献した事は紛れもない事実では?」

「――――確かにな。 第四計画の主旨が絵空事に等しいものだとしても、アンタの脳みそに詰まっている発想は看過できない・・・例えソレがどんなモノでも」

「お褒めいただき光栄ですわ。 城崎室長」

 悠然とした微笑を浮かべる夕呼の答えに男・・・城崎暁人は忌々しそうに舌打ちで返した。 
 年の頃は夕呼と同じ20代半ば過ぎ。日本人にはありがちな黒髪、黒目といった風貌ながらも、南米製の高級スーツを違和感も無く着こなしているその姿から、彼の育ちの良さが否応なしに垣間見えていた。
 光菱銀行経営監査部第壱査察室・室長。それが彼の持つ肩書である。
 彼の年齢で帝国が誇る財閥企業の監査部を束ねる者とするのは異例とも言える人選だが、彼の出自と持つ能力は他者に有無を言わせぬだけの力があった。

「――――お褒め頂きね、その余裕がどこまで続くか見ものだな。 今回俺がわざわざこうして出向いてきたのは、横浜への援助を打ち切るか否か、その議論がグループトップの会合で持ち切りになっていると伝えにきたんだが・・・」

「その話は今に始まった事ではないかと。 貴社のような巨大なグループ企業で満場一致の意見が出るとは到底思えませんわ」

 御三家と呼ばれる、光菱商事、光菱銀行、光菱重工を筆頭に、光菱財閥とは100以上に及ぶ大小様々なメーカー、その関連企業、その下請けを抱え、名実ともに日本帝国の屋台骨を支える超大手グループ企業である。
重工業単体で見れば武御雷の開発生産の主契約権を持つ富嶽重工に一歩譲るも、国内外に構えた軍需、民需品を生産している関連工場の数は他の追随を許さぬほどであり、帝国のみならず世界の主要企業が何らかの形で光菱に関わりその影響を受けている。 現に武御雷を初めとする第三世代戦術機の生産に必要不可欠な高品質カーボンファイバーは光菱レイヨン製の品が市場の7割を占めており、光菱グループの存在なくては日本の戦術機開発がこうまで進むことは無かったに違いない。

 先の世界大戦前の光菱は他の財閥企業と比べて突出した部分は無かったものの、大戦によって大陸からの脱出を図った華僑や、一部のユダヤ系を取り込むことによって、光菱はGHQによる財閥解体の指示を覆せる程の存在と化したのである。
 現在光菱財閥は帝国が主導で行っているオルタネイティヴ第四計画のメインスポンサーの一つになっており、グループ全体が何らかの形で計画への援助を行っている。 無論、国家機密たる第四計画の内容を知る者は極一部しかいないが、横浜に流れる多額の資金と資材に懸念を持つ者は少なくなく、全貌は知らずとも何らかの形で支援している横浜への莫大な援助を取り下げるべきとの意見が上がってもおかしくは無い。

「確かに、大所帯の悩みどころではある。 本来知るべき立場で無い奴が色々と知っているとの報告を聞くに・・・NSAかCIAあたりが潜り込んでいるのは間違い無いな」

「あら、このような場所で自社の恥を晒しても宜しいので?」

「CIAは兎も角、世界最高峰の企業スパイたるNSAに標的にされるのはむしろ光栄な事だろう? 恐らく連中は今回の件でプロミネンス構想に傾注しているタカ派に接触してくるだろうよ。 世界に通用する戦術機の国内開発を推し進め、荒唐無稽な計画に予算を注ぎ込むのは無駄だとね・・・ まぁそのほうが連中にとって色々と都合がいいからな」

「――――今回のソ連で起きた一件はその火付けになると」

「だろうな。 アンタのお陰で面倒事が増えた。 あの男の扱いと言い、アンタに関わると碌な事がない」

 言って暁人は天井を仰ぎ見て大きく溜息をつき、思いついたかのように口を開いた。

「――――社隆とか言ったな。 奴は一体誰だ?」

「――――誰、とは?」

「言葉通りの意味だ。 まさかアンタから貰った報告書の内容を鵜呑みにするとでも思っているのか? 約一年前に突如横浜に現れた出身不明な人物。 第四計画の特務に就いていたと言う話だが詳細な履歴は全て削除済み・・・ また日本人との報告にも関わらず帝国厚生省のデータベースに該当人物の記録は無し。 ・・・・まぁその辺りはよくある話だから気にも止めなかったさ、難民から適当に拾い上げた男をアンタが適当に仕立てあげたと・・・・誰もが想像していた」

 ユーラシア大陸の崩壊によって日本を含むアジア諸国へ流入した難民は数多く存在している。 多くは国連主導の難民キャンプの庇護下に置かれ管理されるも、難民一人ひとりの正確な素性を調べることは事実上不可能である。その事実を利用し、ただの難民、もしくは難民に偽装した人物に架空の戸籍を用意し素性を偽装することで都合の良い人間を作りだす。 何処の諜報機関も行っている行為であり、それを防ぐ有効な手段などありはしない。

「――――しかしだ。 あの参局が積極的に接触している。 それが理由なのかは分からないが情報省と・・・・城内省までもが妙な動きを始めた。 これは何故だ? あの男にそれだけの価値があるのか?」

「国連から帝国への派遣兵、華々しい欧州の戦歴、そして今回のソ連では現地兵と良好な人間関係を築けたとか? ・・・・価値と言えばその辺りでしょうか? 確かに特殊な人材ではありますが、注視する程の人間ではありません。 皆様の買い被り過ぎではないかと」

「買い被りね・・・ まぁいい、狐からまともな話が聞けるとは思っちゃいない。 ウチで預かった際に調べさせて貰う。 厄介者だと判断したら即座に突き返すからそのつもりでいろ」

「ご自由に、人付き合いしか取り柄の無い人物ですので」

 微笑を浮かべ飄々とした態度を見せる夕呼。暁人は彼女へ鋭い一瞥を投げる事しかできず、横浜の雌狐に遊ばれていることを改めて実感した。
 事実、社隆なる人物の情報は驚くほど少ない。
 分かっている事は彼が日系人であること。また香月夕呼の私兵であることの2点のみ。
 後者の点においてはAL4直轄部隊であるA01連隊の隊員として見れば至極真っ当な話で疑う余地は無い。 消耗が激しい実働部隊は中隊規模にまで戦力が落ち込んでいるようだが、後方任務を生業とする隊員から選ばれたと考えるべきだろう。
 しかし、厚生省のデータベースには日本人たる社隆、また彼のDNAを初めとするパーソナルデータは一切保管されていなかった。 戦後動乱の次期が続いていたとしても、徴兵に繋がるデータベースの管理は国家の威信をかけて行われており、そのデータに記載されていない人物の存在などあってはならない。
 日本人では無く、日系人として他国で生まれたのであれば彼の素性が不明なのも納得できる。 で、あれば彼の素性を知ることは困難を極める。 不可能、では無いがそれに見合ったコストがあるのかは不透明だ。
 これ以上の問答は無意味と判断し、深々と溜息を付いて暁人は天井を一度仰ぎ見る。

「――――本題に戻るが、結果さえ見せて貰えれば四の五の言うつもりはない。 グダグダほざく連中の頭を潰すのは簡単だからな。 ・・・とはいえ、最早時間がそう残されちゃいない事を自覚することだ」

 夕呼の表情が暁人の言い放った言葉に一瞬だけ険しくなる。
 そんな彼女の様子に気にするわけでも無く、暁人は無表情で天井を仰ぎ見ながら続けた。

「アンタのプランが駄目なら俺達は向こうに本腰を入れる。 個人的にはアンタを応援したいところだが会社の決定には従うほか無い」

「――――動乱を利用して成長。 貴社の本質は激動の幕末よりお変わりないようですわね」

 光菱が他の財閥企業から新興財閥と揶揄される所以はその歴史の浅さにある。
 数百年の歴史を持つ他財閥に比べ、光菱の始まりは帝国近代の動乱と言える1800年台後半の幕末と呼ばれる時代から。 僅か100年程度の歴史しか無く、また旧家とされるほど他所との血の繋がりが城崎家には無い。
 
「――――さっきの言葉をそのまま返すぜ。 お褒め頂き光栄です、だ。 俺たちは何も変わらない、先の大戦で変わらなかったからこそ今もこうして国内外に影響を与え国益に寄与している。 国益こそが自分たちの益に直結すると信じてな。 そのためにはあらゆる手段を使うさ・・・・そうでなければ資本主義の摂理に従いとっくに喰い殺されていた」

だが時の新政府を手球に取り、莫大な利益を得た城崎家の実績は確かなものである。 現にこの時勢にあってもその影響力は絶大で、旧家のやり方とは違った形で摂家との繋がりを着実に深めている。

「――――以上だ。 途中から主旨がずれた話しなったが・・・ 第四計画の時間はそう残されちゃいない。 アンタへの投資を中段すべきとの意見を持った役員の数が着実に増えている。 どこぞの動向に触発されての事だが・・・・・・ 恐らく年度末の役員会を待たずに結論が出るだろう」

 その結論が現状では一つしかありえない。それを誰よりも理解している夕呼は、ソファから立ち上がり背を向ける暁人に反論をぶつける事が出来なかった。 

「ああ、そうだ。 最後に言っておきたいことがある」

 何かを思いついたかのようにドアノブに手を掛けながら暁人は肩越しに夕呼へ振り向いた。
 その視線がゆっくりと夕呼から彼女の傍らに立つ霞へ移り。 2人の会話中に只の一言も発することの無かった少女に向けて暁人は忌々しそうに吐き捨てた。

「――――その化け物を二度と俺に見せるな」




2001年8月12日
 おおすみ型輸送艦・さんぐりあ艦内

 鼻を突くアルコールの匂いが充満した室内に規則的な電子音が響き続ける。
幾つものベッドが整然と並ぶ室内。 電子音の音源はベッドに横たわる者達に備え付けられた機械が奏でる音だ。
この集中治療室の様相を呈した室内を見て、此処が軍艦の中だと誰が気づくだろうか?
だが僅かに揺れ動く足元の間隔と、波に揺られ時折軋んだ音を建てる壁や床が、此処が紛れもなく船の中だと知らしめてくれる。

「・・・・・・」

 輸送艦の持つ医療室としては規格外に広い室内に佇みながら、彼女は目の前のベッドに眠る男を見続けた。
 その男は彼女がよく知る人物に似ていた。
 だが本人であるわけがない。あってたまるものかと彼女は思う。
 彼は死んだ。あの明けの明星が暮れた日に彼女の夫たる男は人として死んだ。その場に彼女自身はいなかったが彼女の妹が彼の最後を看取った。

 ――――それなのに

「・・・・・・」

 彼女は無言で深い眠りに落ちる男の頬に触れた。
 彼だと思う気持ちと、彼ではないと思う気持ち。 その相反する気持ちが彼女の胸中に湧き上がる。
 似ているのだが何処か違う、何が違うかと問われて即答することは出来ないが、彼女が知る彼とベッドに眠る男とは何処か違う。

「――――名前を言ってくれましたね?」

 しかし彼は確かに名前を呼んだ。
 「麻香」と、懐かしい声音で呼んでくれた。
 ならやはり【彼】は【彼】なのだろうか?
 証明する手立ては幾つもある。ベッドの側にある彼のカルテを一目見ればいい、例え其処に記載された内容が偽りだったとしても、掌紋、声紋、DNA検査等、彼を彼だと確かめる手立ては幾つもある。
 帝国厚生省のデータベースには最初から無かったかのように存在してはいないが、彼女の手元には【彼】のデータがまだ残っている。
 それらを試し事実を確かめれば胸中に燻る蟠りを払拭する事はできるだろうが、どうしてもそれを実行に移せない。 あの日、あの時に、彼に対する思いにケリを付けた。 今更蒸返せば自分を取り巻く様々な人達に迷惑が掛かる事は目に見えている。
事情聴取の一貫で彼の上官たる静流は、彼を横浜から来た国連の派遣部隊の人間だと答えた。 
横浜の言葉を聞き、必要以上に様々な可能性を考え自分にとって都合の良い現実を想像してしまう自分に、麻香は自分がこんなにも惨めな人間なのかと自責の念を抱く。

 妹に知らせるべきだろうか?
 彼に託された白い少女の側に寄り添う事で精神の均衡を保った妹に。

「――――隆」

 小さく呟いた彼女に答える声は無い。













「――――麻美君の様子は?」

「マユが安定するまでは取り乱しておりましたが、今は落ち着いています」

「そう、なら良かった。正直、今回の遠征がここまで混沌とした状況になるとは僕も予想できなかったよ」

「――――やはり彼の影響でしょうか?」

「恐らく・・・と言いたい処だけど、それは香月副司令の領分なんでなんとも言えないね~ 彼女の理論が推論の粋を超えているのは例の資料で理解はしていたけど・・・ソレがどんな結果を招くのかは神のみぞ知る、だね」

「はい、しかし今回の件で首輪を付けられました。 彼女には分かってしまうでしょうが・・・牽制にはなるかと」

「ん~彼女との付き合い方をそろそろ決めないといけないね~ ・・・とはいえ、今は旗色が悪そうだからもう少し様子を見たほうがいいかな」

「分かりました。 ――――別件ですが回収した彼女達は如何致しましょうか?」

「今はゆっくり休息をとって休んで貰おう。 彼女達の出番はまだ先だよ」

「――――彼女達が私達に協力するとお考えですが?」

「そうだね。 まぁその気がなくてもそうして貰うつもりだよ。 そもそも拒む理由は無いだろうし」

「――――では、このままアラスカへ?」

「いや、それは止めたほうがいいだろう。 さっき帝都の怪人から忠告を受けたよ。 CIAと欧州情報局がアラスカで動いてるってね。 かなりきな臭くなってるらしいよ・・・僕達はこのまま戻るけど、彼女達は別の場所に移送したほうがいいだろう」

「ではそのように手配致します・・・ 」

「ん、宜しく頼むよ」







あとがき
今まで放ったらかしにて誠に申し訳ございません。
ポツポツと更新できるよう頑張ります。
・・・設定とか忘れてる箇所が多いので矛盾点とかあっても知らんぷりしてください。


*Edit ▽TB[0]▽CO[23]   

~ Comment ~

更新されてる…だと!? 

お待ちしておりました!
話の内容忘れちゃってるので最初から読み直してきます=3

NoTitle 

もう9割諦めてました(((( ;゚д゚))))
更新ありがとうございます
またはじめから読み返してきます

NoTitle 

上の方に続き、行ってまいります

NoTitle 

私はあなたの更新を待っていました

NoTitle 

あなたの決意に敬意を!
お待ちしていました。

NoTitle 

おかえりなさい。
更新楽しみにしておりました!

NoTitle 

更新待ってました。
もう半ばあきらめていましたが
次の更新も期待してます

NoTitle 

また貴方の作品が読めるなんて嬉しい限りです
正直追加された新しい設定が山のように出て来て大変でしょうが続き楽しみにしてます。

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復活キタァァァァァ!
キタ━━(゚∀゚≡゚∀゚)━━ッ!
戻ってきてくれてすごく嬉しいです

NoTitle 

ただ一言。
おかえりなさい!

NoTitle 

おかえりなさい

気に入り、残しておくものですね。

ひと月一回の回覧続けててよかったぁ(●´ω`●)

続き、楽しみにしています(・∀・)

我々はこの時を待っていたのだ 

うおおおおお!お帰りなさい!信じてずっとお気に入りを残しておいて正解だった!

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